生態と特徴

体長が成魚でも10cm程度の小魚で、体側に銀白色の縦縞と黒い線が一本通っているのが特徴です。通常は沖合いの表層を泳いでいますが、産卵期の春から夏には沿岸に近づき、内湾や入江の波の静かな場所で産卵します。産卵後、一週間程度で孵化します。幼魚は沿岸の浅瀬で動物性プランクトンを食べて成長し、体長が5cmくらいになるとまた沖に戻ります。寿命は1~1年半と考えられています。
きびなごは光に集まる習性があり、漁はこれを利用し、夜に灯火を燈して刺網や小型の巻網で行われています。食用にされる他、養殖魚の餌や、かつお一本釣りの餌としても使われます。

地方名

きびな(九州)、するる(沖縄)、こおなご(西日本)

名前の由来

名前の由来は、吉備地方でよく獲れていた説や薩摩地方で帯をキビということから、体に帯模様のある小さな魚という説があります。

分布

南日本から西太平洋、インド洋に分布する暖海性の魚です。内湾には少なく、水のきれいな外洋の水域の表面で生活しています。

機能性

脂質含有量は生鮮魚で1~2%と少ないが、干物にすると11~
12%と多くなります。100g当たりのカルシウム含有量は鮮魚で100mg、干物が1400mgと多くカルシウムの供給源となります。脂肪酸組成の特徴としてのIPA(EPA)、DHAの含有量はいわしより多いといわれています。

五島は九州一の漁獲高

五島は日本でも有数のきびなごの産地です。昔から盛んに漁が行われ、島にはキリスト教の信徒たちがきびなご漁で得た収入で建てたという教会堂もあります。
きびなごは、大変きれいな水の中でしか生きていけず、少しでも水から出すと死んでしまう鮮度が命の魚です。鮮度が落ちると腹が赤くなるため、身が透き通っているかどうかが鮮度を見極める決め手です。
きびなごは1年を通して漁獲されますが、五島では資源保護のため20年ほど前から産卵期の6月と7月は禁漁しています。旬は脂がのる秋から冬にかけてです。




















※参考文献
・「新◆櫻井 総合食品辞典」同文書院
・「食と健康に役立つ 魚雑学事典」丸善株式会社
・株式会社うおいち お魚図鑑 HP
・長崎市経済局水産農林部 長崎のさかなHP
・広報誌「ながさきにこり」長崎県広報課

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